高額療養費制度の知っておきたい3つのポイント

#社会保障
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病院などで入院をしたり、入院をして手術をした場合には医療費の支払いが高額になり困ったことはありませんか?

医療費を支払った時に代金の一部が返金される制度があり、
この制度が皆様もご存じの「高額療養費制度」です。

高額療養費制度はだいぶ世間にも浸透してきてどんな制度か知っているという人も多いかと思いますが、意外と勘違いされていることが多いのがこの高額療養費制度です。

今回はもし入院するとなった時に「高額療養費制度が思っていたものと違った!」という事がないようにこの制度を使う前に確認しておきたい3つのポイントについてまとめました。

そもそも高額療養費制度ってなに?という方は別で詳しくまとめてありますのでそちらからご確認ください!

高額療養費制度って?限度額って?わかりやすく解説

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①高額療養費の上限について

まず一番勘違いされていることが多いと思うのが高額療養費の自己負担金額の上限についてです。

知っているという方に聞くとほとんどの方が1ヶ月の治療費が8~9万円ぐらいになる制度でしょ?という感じで答えられます。

その認識で合っているかどうかと言われると、合っている方もいれば間違っている方もいる。というなんとも曖昧な返答になってしまいます。
では何故間違っている方もいるかというと高額療養費制度の自己負担額の上限金額は年齢や収入によって違ってくるためです。

所得や年齢に応じて上限額が変わることを知らずに8~9万円ぐらいが自己負担額の上限額と誤認してしまっていると万が一入院した時には予想以上の支払いに驚かされることになるかもしれないので自己負担額については事前に確認していきましょう。

収入や年齢によって違う自己負担額

先ほども述べたように自己負担額は年収や所得によって違います。
今回は70歳未満の方の上限額についてまとめさせていただきました。

被保険者の所得(年収)区分自己負担限度額多数回該当
年収約1,160万円~
標準報酬月額:月額83万以上
252,600円+(総医療費-842,000円)×1%140,100円
年収約770~約1,160万円 
標準報酬月額:月額53~79万円
167,400円+(総医療費-558,000円)×1%93,000円
年収約370~約770万円
標準報酬月額:月額28~50万円
80,100円+(総医療費-267,000円)×1%44,400円
年収約~370万円
標準報酬月額:月額26万円
57,600円44,400円
住民税非課税の方35,400円24,600円

ではなぜ治療費の上限が8~9万円という認識が広まっているかというと割合として多くの方が
年収約370~約770万円という枠に当てはまります。
そのために治療費の上限は8~9万円と思われているのかもしれません

ですが多くの方が当てはまるからといって全ての人が当てはまるわけではありません
是非一度ご自身の上限額がいくらになるのかをご確認ください。

お勤め先によって有無が分かれる付加給付について

高額療養費制度は知っているという方でも意外と知られていないのがこの付加給付という仕組みです。

サラリーマンの場合、加入している健康保険組合や共済組合によっては、
さらに月の上限額が下がるのがこの付加給付です。

付加給付の金額は加入している健康保険組合や共済組合によって異なりますが、
1ヶ月の上限を2万~2万5000円としているところが多いです。

例えば付加給付で月の上限が2万5000円と設定されていると、上限額が先ほどの表の金額よりさらに引き下げられ
1ヶ月の医療費を2万5000円を超えて支払った時に健康保険から給付を受けることができます。

給付方法については一度窓口で医療費を自己負担した後、払いすぎた医療費を自己申告で返金する組合と、自動で行う組合があります。

②高額療養費制度の対象とならない費用について

上限額の次に勘違いされやすいのが何の費用が対象となり何の費用が対象外となるかです。

実際に入院したりお見舞いで病院に行かれた方はわかると思うのですが、
入院すると当たり前ではありますが1日3食、食事が出ますし希望をすれば大部屋(相部屋)ではなく個室に入院することができます。

個室代などは、高額療養費制度があり自己負担の上限額があるからと個室を希望すると後で泣きを見ることになるかもしれません。

注意していただきたいのは高額療養費制度はあくまでも医療費の上限であって入院費用の上限ではありません。
そのため、入院中の「食費」「雑費」「個室代」「先進医療にかかる費用」などは、高額療養費制度の支給対象とはなりません。

【高額療養費制度の対象外となる費用】
[入院中の食事代]
全額自己負担。入院中の食事代は所得や年齢により決まっていて、
他の医療費とは別枠で定額自己負担となります。
一般的な所得の人の入院中の食事代は1食460円となります。(※1)

[個室代(差額ベット代)]
全額自己負担。1人部屋だけでなく2~4人部屋でも別途支払いが必要な場合があります。金額は地域や病院にもよりますが1日5,000~20,000円程度かかる場合があります。

[先進医療費]
自己負担(一部、合算可能)。先進医療でも「診察」「検査」「投薬」「注射」「入院料」など、一般治療と共有する部分は保険治療が適用され、その部分の費用だけは高額療養費制度の対象となります。

[病院への交通費]
全額自己負担

※1:住民税非課税世帯の場合は食費が変動する場合がありますがほとんどの方がこの料金となっています。

このように入院した際には医療費以外に必要となってくる費用があります
また病室に設置されているテレビや冷蔵庫を利用する際にも別途お金がかかります。

高額療養費制度はあくまでも医療費の上限ですのでご注意ください。

③月をまたいで入院した場合について

高額療養費制度はひと月単位で計算し、「該当月の1日~末日」までにかかった医療費を基準にします。

例えば月末などに入院し、翌月に退院した場合は入院が二か月にまたがったことになり医療費がそれぞれの月に分かれ高額療養費制度が適用できなかったり、できたとしても支払いをあまり抑えることができない場があります。

わかりやすいように2つのケースを例に用いながら考えてみたいと思います。

例:年収約500万、医療費が40万掛かったケース

ケース①【同一月内】
2/1に入院し2/15に退院した場合

80,100+ (400,000ー267,000)×1%=81,430円

この場合、自己負担額は81,430円となります。

ケース②【月またぎ】
2/25に入院し3/10に退院し
2月の医療費:20万
3月の医療費:20万の場合

それぞれの月で自己負担額が発生するため
2月:80,100円
3月:80,100円

80,100+80,100=160,200円

この場合の自己負担額は160,200円となります。

2つのケースを見て頂いたように月をまたぐかどうかで自己負担額はだいぶ変わってきます。
なので支払う医療費をできるだけ抑えるためには入院はなるべく月初めからした方が良いという事になります。

当たり前のことですが緊急の症状なのに、例えば今日は25日で月末近くだからと1週間待って来月から入院しよう・・・なんてのはよくありません。

命や体が一番大切で最優先です。高額療養費の事ばかり考えていて取返しのつかない事になってしまっては元も子もありません。
ただし、緊急性がなくてある程度日程を選べるのなら月初めにした方が支出を抑えることができるということになります。

まとめ

今回は高額療養費制度の知っておきたい3つのポイントについてお伝えしました。

高額療養費制度を利用すると、いざという時にはかなり多くの医療費を軽減してもらえます。
しかも、医療費がたくさんかかるとわかっている場合は、限度額認定証というものがあり事前に申請しておくと、病院の窓口での支払いを自己負担分のみとすることができます。

自己負担額がどのくらいかは、年齢や年収等によって違いますので、この記事の内容をご参考にして役立てていただけたらと思います

本日も最後まで読んで頂きありがとうございました。

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